発覚した日
一人でドライブしたい、夕飯はいらない
ある休みの日、夫がそう言って出かけて行った。
以前にもこういうことはあった。しかしその日は子供が寝る時間を過ぎても帰ってこなかった。
帰宅後、しつこく聞くと、場所は答えるがそれ以上は何も話をしない。
しかもそのいた場所、イルミネーションがきれいなデートスポットで超有名。
なんかおかしい。いつもと違う。
最近ずっと引っかかっていた思いが、さらに強まった
それから2日後、車に一人で乗った際、ふとカーナビに走行履歴が残ることを思い出した。
見てみた。
夫のいた場所の説明には嘘があった。
しかも、最近夫の口からよく名前が出るとある女性の住んでいる場所を通過して、目的地に向かっていた。
これは黒だ。今まで気になっていた数々の疑念が、すべて確信に変わった瞬間だった。
しばし絶句した後、叫んだ、泣いた。
買い物の予定だったが、店について車を降りてからも涙は止まらない。
マスクで誤魔化して、何とか買い物を済ませ、帰宅した。
時はクリスマス直前。楽しそうにプレゼントを選ぶ夫婦、家族連れがあふれるおもちゃ屋さん。
このとき感じた孤独、惨めな気持ちは、今でも心に張り付いて残っている。
この後の行動、実はよく覚えていない。
家の中で叫んでわめきながら、離婚か、別居かと悶々としたあと、一先ず夫に話を、確固たる証拠確保と思ったのだろう。
夜、珍しく早く帰ってきてご機嫌な夫に、まずは私が見られないクレジットカードの情報提供を提案したが、拒否。見せられないと。もうここでメンタル崩壊。
私はあなたの何なの?、と問うと、そんなこと自分はずっと前から思っていたと言葉を返される。
え?
つまり、夫はとっくに自分に対して何の気持ちもなくなっていると。
このとき、悟った。ああ、浮気じゃなくて、やっぱり本気だったんだと。
その後セックスレスがつらかったこと、相談しようとしたが相手にされず、そのうちどうでもよくなったこと。
出口がわかっていたら頑張れたが、出口がみえず、もう疲れ切ってしまったこと。
このときはあまり冷静ではなかったので、ただ話を聞いて、もう一度休みの日のことを聞いたが、そこだけは最後まで本当のことを言わなかった。誤魔化された。このときは、自分の見間違えがあったかもしれないと一旦信じた。
もう相手と思われる女性と会うのはやめてほしいと伝えたが、それはできないと拒否された。
何かないのと言われ、育児を一人でやるのがつらかった、本当は一緒にやりたかったが、めんどくさそうな返事を聞くのが嫌で、頼まなくなった、でもつらかったと伝えた。夫からは、言われなきゃわからない、やっていない自覚はあったとのことだった。
とりあえず、また話をする時間が欲しいとだけ伝えた。
この日の話し合いは、これで終わった。
その日は殆ど眠れなかった。